地図の作成、校正には欠かすことが出来ない「三角点」も、今では国土地理院によって「電子基準点」が各地に整備され(全国に約1,200ヶ所)、GPS測量(正式にはGPS連続観測システム:GEONET : GPS Earth Observation Network System)その地位をすでに譲ってしまったようです。
http://terras.gsi.go.jp/gps/gps-based_control_station.html
しかしながら世の中には「三角点」をこよなく愛する人たちも多く、「三角点めぐりの旅」のホームページを開設している人もたくさんいらっしゃいます。
この三角点は山頂だけではなく色んなところにありますので、私はトレッキングに出かけるときには1/25,000の地図をプリントして持っていくことにしていますが、これら三角点を目印にして、ここまで来たんだなと確認することができます。余談ながら、私は地図中の「送電線」もよく目印にします。ここ東海地方は送電線の他に、マイクロウェーブの中継所、放送波の反射板、携帯電話のアンテナ等様々な電波塔が多く良い目印になります。
自宅付近では、地図では前から気になっていたのですが浜北区役所近くの浜北区北浜小学校にあるとされる電子基準点を探してみました。この辺は車で良く通るのですがなかなかそれらしきものがわかりませんでしたが、過日この北浜小学校にある電子基準点を探しに徒歩で出かけました。ところが、昨今の殺伐とした世相はこの地方にも押し寄せているらしく、一般人が気軽に小学校の校庭に侵入することは出来ません。しかもデジカメを構えた怪しげなおじさんでは無理です。道路側から俯瞰するとありました!事前に確認しておいたのですがこれは93型と呼ばれる煙突のような高さ5mのステンレス製のアンテナカバーが確認できます。
一般の方が登れるようなとことでは無いのでということで写真だけ送って頂きました。三角点がコンクリートの屋上なんて!?確かに地図でも隣の北浜小学校の電子基準点の標高は19.4mですので区役所の三角点の高度が16.5m違う訳で、国土地理院の地図にちゃんと反映されているということは移動の経緯はキチンとしているということですね。コンクリートに固められ屋上に上がってしまった三角点です。この建物はおそらく昭和30年代後半の市制と連動していることが想像されますので、もうずいぶん昔に出来事なんでしょう。